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屋外の影が青いのはなぜ?青空の散乱光で決まる影色の作り方

屋外の影が青く見えるのは、直射日光が遮られても、空からの青い散乱光が影の中に入り続けるためです。影を黒や灰色だけで処理すると、晴天の透明感が失われやすくなります。

結論(屋外の影は“青みを持つ”と捉える)

晴れた外光下では、影は中立グレーより青寄りになることが多いです。 まずは「物体色を暗くする」よりも、「空の色を影に少し混ぜる」発想で作ると自然に見えます。

理由(影にも光がある)

  • 直射光が当たらない影にも、空からの環境光は届く
  • 青空の散乱光が、影の面に薄く青を乗せる
  • 地面や壁の反射光も重なり、影色は単色にならない

印象派のモネが影に青や紫を置いたのは、誇張ではなく観察に基づく外光表現でした。

具体例(青みの影が効いている作例)

  1. 白壁の建物の影:日向の暖色と影の寒色が並ぶことで、太陽光の強さが伝わる
  2. 砂浜の人物影:影が青紫に傾くと、海辺の強い空気感と時間帯が出る
  3. 雪景色の樹木影:白い雪面に青い影が乗ると、冬の澄んだ光が表現しやすい

よくある失敗

  • 影を黒やニュートラルグレーだけで塗って、画面が重くなる
  • 影の青を入れすぎて、すべて同じ色温度になる
  • 物体色を無視して青だけを置き、影が浮いて見える

次の一手(すぐ試せる手順)

  1. 影のベースは「物体色+補色少量」で暗く作る
  2. そこにセルリアン or コバルトをほんの少し加える
  3. 接地部はやや暗く締め、離れるほど青みを軽くする

「青を足す」より「青を混ぜる」意識に変えるだけで、屋外の影はぐっと自然になります。

ジョン・シンガー・サージェント《Corfu, lights and shadows》拡大
ジョン・シンガー・サージェント《Corfu, lights and shadows》(1909年)、Wikimedia Commons(Public Domain Mark) 白壁の影に青みが入り、日向の暖色との対比で屋外光の強さが明確に表れています。
ホアキン・ソローリャ《Fisherwomen with her son》拡大
ホアキン・ソローリャ《Fisherwomen with her son》(1908年)、Museo Sorolla(Google Art Project / Wikimedia Commons, Public Domain Mark) 砂浜の影が青紫に傾くことで、海辺の強い日差しと空気の透明感が同時に表現されています。
イーゴリ・グラバリ《February Azure》拡大
イーゴリ・グラバリ《February Azure》(1904年)、Tretyakov Gallery(Wikimedia Commons, PD) 雪面の影に入る青と紫の揺れが、冬の外光が持つ冷たく澄んだ色幅を強く印象づけます。

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